大阪行進曲

tat__tat2009-06-06

(写真左)
植森 たかを 歌:(コロムビア 25619)
      
(写真右)
井上 起久子 歌:(オリエント 60002)


昭和 4年 7月発売:松本 英一 作詞:近藤 十九二 作曲


まず写真左、「コロムビア謡曲」という演目もちょっぴり無理があるような気も
しないではないですが、歌謡曲、というコトバ自体まだ一般的ではなかったのです。
当時大阪市東京市を抜いて日本一の都市になりました。この頃はまだまだ市中に堀が残っていて
水の都、そして煙の都でもあったのです。
歌詞を見ると船場のいとはん、絵日傘、・・と古き良き大大阪がよみがえるようです。


この曲を初めて聴いたのが復刻盤で、解説書により(植森たかを=奥田良三)を判っていて聴いた
のですがやはり伸びのある高音にはただ驚嘆の一語につきます。


全体的には行進曲調のアレンジを施したコロムビア盤の方が出来がいいように感じます。
ただオリエント盤も井上起久子の歌声が高音をややセーブしている印象でかえって可愛く
聞こえます(私には)。
コロムビア盤に比べ飾りっけない、というか素朴な雰囲気のアレンジもいい感じを
醸し出してます。


一番詞にある「ダムに堰かれて/逢えやせぬ」のダムとは水晶橋のことでこの橋の下に
あった水門を開閉して(堂島川の)流量を調節していましたのでこの詞が生まれたのでしょう。
どちらも昭和4年7月の発売。